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2011/07/06

ガイアが俺にもっと輝けと囁いている

-知ってるか?孔雀は堕天使の象徴なんだぜ… 

色々な意味で業界の核弾頭となり得るRewriteをプレイしてみた。小鳥・静流ルートをクリアしたので考えの整理のついでに、雑感を置いていく。

以下ネタばれ注意。プレイする気のない人やプレイ済みの人、もっと輝きたいと思う人のみ閲覧推奨。

・正直に申告すると、Rewriteは悪い意味で期待を裏切るものであった。田中ロミオ、竜騎士07、都乃河勇人というアクの強いライター陣、その食い合わせが悪い、完全なディレクションミスだ、というのがよく聞かれる批判点である。だけど、まだ自分は2ルートしかクリアしていないのでライター同士の食い合わせとは別の問題点を挙げてみたい。

・個人的に最も気になったのは、前半・共通パートと後半個別パートの乖離具合である。物語全体を起承転結とするなら、起承と転結が分離している。むしろ、水と油。この断絶具合が後半に入った時のこちらの気力を削ぐ。

 前半はオカルト研究会のみんながわいわい部活動をする日常パートだが、後半は魔物使い達(ガイア)と超能力者達(ガーディアン)が人類の存亡を巡って血みどろの戦いを繰り広げるバトルものとなる。この前半から後半への転換が超展開と言うより他なくプレイする者を置き去りにしまくりである。やはり、それは前半部が長すぎて完全にだれた所で、超展開を叩き込まれたからのように自分は思う。ラノベや他のバトルものエロゲならば、開始1時間くらいで非日常世界へ完全に踏み込ませ、世界観のイントロダクションなりするものだが、Rewriteは前フリである日常世界が8時間くらいあり、やっと10時間くらいで非日常世界に入って来るので日常世界に慣れた分、超展開に眩惑されて作品の方向性を見失ってしまう。実際、もっと切り詰めれば2時間くらいで纏められただろうに…

 確かにかけがえの無い日常、後半パートで失われてしまう青春を描こうとしたのは分かるのだけれども、それならば長い前半パートでもっと伏線を忍ばして回収するべきだったのではないだろうか。ただ単に今まで追っていたオカルト事件がガセネタではなく事実だった!更に世界を巻き込む陰謀だった!という月並みな説明だけではやはり納得の行きようがない。ポカーンとするだけである。

 後、前半部のミニゲームのマップ探索やクエストが作業的過ぎて飽きが早いのも困りもの。更にそのゲームイベントさえも、超展開で全てひっくり返される。そういう意味ではリトルバスターズの時に感じていた共通パートと各個別パート間の乖離を更に悪化させたように思える。

・次に個別ルートの雑感。まずは小鳥。感想ページなどを見るに評判はあまりよくないようだ。当の自分の評価もあまり芳しくない。実際の所、超展開に次ぐ超展開で感情移入する隙がなかったというのが本音。終始、ポカーンとしていた。小鳥の境遇が悲惨過ぎるのは分かるのだけれど、その悲惨さを説明するように語っているから、どう感情移入していいものか分からない… どうすればいいんだ… ただ、小鳥役の斉藤千和さんの泣き演技は、魂を曖昧空間から引き戻すに余りある衝撃を持っていたことだけは記しておく。まさに魂の慟哭… それ以外はどうにもポカーンという印象が拭えない…

・静流ルート。こちらは丁寧に構成されていて、感情移入して楽しめた。能力バトルものの王道を堂々と貫いたようなシナリオで思わず熱いものがこみ上げて来る。漢たちも熱い。それでいて無難にハッピーエンドで終わるかと思いきや、まさかの人類滅亡エンド… 今まで必死になってガーディアン達が護ろうとしていた、ありふれたけれども掛け替えない幸せが一瞬で塵となって消えていくカタルシス… 丁寧にガーディアン達の護りたかったもの、掴みたかった幸せを描いてきたからこその衝撃である。これも超展開には違いないが、やはりひっくり返す前提部分をしっかり描けていなければただ奇をてらうものになってしまう、ということを再認識させてくれた。ラストシーンは、既に終わってしまった世界での再会…一握りの救いと共にもの悲しい余韻を味あわせてくれる素晴らしい終わり方だった。ED曲の「恋文」も名曲。静流ルートだけで見れば大満足である… 後輩キャラ…それは即ちゴッドだ…!

・残りはルチア、ちはや、朱音、そして篝だが、このポカーンとした印象を覆してくれることを期待したい。個人的にはここまでプレイしている最中、この超展開は実はオカ研メンバーのおふざけPVというか劇中劇ではないか、実はガイアとかガーディアンとかドルイドとかありがち過ぎる用語や説明は実はミスリードを引き起こす為のトラップなのではないか、Rewriteは巧妙なメタフィクションの作品ではないのか…! と考えていたのだが、もう末期なんだろうか… ゼノラクシアァ…

・なんだかんだ言って、僕はライター信者間の闘争の舞台ではなく、最大限Rewriteを一つの作品として正視していきたいと思う。Rewriteをリライトなんて間違っていた…世界(作品)を変えられないなら、鍵っ子としての自分を変えるしかないじゃない… この嵐は、自分を書き換える為の試練… そう思った切実に。-全てをなくした、そこが始まり…

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