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2013/05/16

りとる†びっち ~Little Bitch Girls in Hog Farm~ レビュー

 -おにいちゃん、Hシよっ♥

 

 2011年12月にエレクトリップから発売された『りとる†びっち 』をクリア。以下に雑感を記す。

 エスでロリの女の子ふたりに、甘く責められてしまう本作。シーン数は23。ストーリーはなく、完全に実用性重視の作りである。チャプター毎にシーンを選択できる仕様で、文章をいちいちスキップして読み進める必要がないのは、時間のない人にとっては嬉しいところ。

 内容は、手コキから始まって、童貞喪失、射精禁止、アナル責め、青姦、赤ちゃんプレイ、顔面騎乗、機械責め、NTRなどでバリエーションは申し分なかった。一回一回の行為の内容も濃く、個人的には非常に使えた。ただし、所々過剰な効果音や画面効果があり、そこで萎えてしまうのが難点であった。実用性を重視するなら、変な笑いを取りに行かず堅実にやって欲しかったと思う。

 ロリロリでエスなふたりはとてもエロ可愛い。ただ、ビッチかと言われれば若干首を傾げてしまう所がある。確かに性的には放縦だが、元々は処女であるし、情けない主人公をどこまでも許してくれるその心は天使とさえ言えるだろう。もっと気性が激しく、こちらにも厳しいビッチ像をイメージしていると肩透かしを食らうだろうが、今作は甘えろマゾがコンセプトであるようなので厳しく追及すべきことではないだろう。自分は激しく責める女の子を支配者として様付けで呼びたいというダメな欲求を持っているが、今作では様付けで呼ぶには違和感があった。それだけ甘々なのだ、ということで納得した。

 さて、今作で独特なのは女の子からの語りかけ文体なのだが、個人的にはコレは外れであった。というのも、視点が完全主観で、客観的な隷属状態や人物の心理面が描かれていないからだ。支配する側とされる側の関係性の変化や快楽に抗えず次第に屈服していく心理描写を楽しみたいと思っていたのでしょんぼりであった。しかし、この語りかけは最初からそれらを犠牲にした上で成り立つ仕様で、それを体験版で確認してこなかったお前が悪いと言われれば正論過ぎて全裸になって仰向けに横たわる他はない…。

 一方、この語りかけ文体が、マゾゲーをプレイし始めて間もない自分に対して不思議な印象を与えたのも事実ではある。普通、SとMの関係というと、責める側と責められる側、両者の快楽のせめぎ合いで成り立つものであると思うのだが、この『りとる†びっち 』では責める側から一方通行に快楽が流れていっているように感じられたのだ。ふたりはこちらの欲求を叶えてくれるだけで、責める側の悦びや支配する側の気高さを見せない。その姿はこちらの欲望や快楽を反射する鏡のようだ。このゲームの中に他者はおらず、ただ自分自身の快楽のみがある。「早漏ですぐにイッてしまったり、恥ずかしい言葉を言わされたり、赤ちゃん言葉であやされたり…とにかく底の底まで墜ちてゆきたい、惨めな姿を晒してしまいたい!」そんな欲望があるのならば、それがダイレクトに自分に返ってくる。自分で自分の欲望を浴びるようで、なんと息苦しいことか。結局、プレイする人間の嗜好がそのまま反映される作品であると言えるのではないだろうか。ラストシーン、メタ的な展開の中で、プレイヤーは己の在り様を自覚させられる。そこで画面から距離を取るのか、完全に豚になって画面の向こう側へ行くのか、その選択はプレイヤー自身に委ねられている。ぶ…ぶ…ぶh… 危なかった

 くせがあり、やや評価は落ちるものの、中々面白かった。ぶひいいいと鳴きそうになる一本であった。

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